観光庁は、訪日外国人消費動向調査で2015年1月~12月の年間値速報を発表した。それによると、2015年1年間での訪日外国人の消費総額は前年比71.5%増の3兆4771億円(推計)。一人当たりの旅行消費額は、前年の15万1374円から16.5%増となる17万6168円(推計)となり、いずれも前年の数値を大幅に更新して過去最高額となった。
旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移は以下のとおり。
国籍・地域別では、旅行消費総額で中国が対前年2.5倍を超える153.9%増で約1兆4174億円を記録。全体に占める構成比は40.8%を占め、前年の構成比(27.5%)よりさらにシェアを伸ばす結果となった。そのほか、香港が9割増、フィリピンが約8割増、シンガポールとインドネシアが約6割増、韓国と台湾は4割以上など大幅な増加をみせた。詳細は以下のとおり。
一人当たりの旅行支出額でも、トップとなったのは28万3842万円の中国(前年比55.8%増)。続いて、オーストラリアの23万1346円、スペインの22万7287円のほか、英国、フランス、イタリアなどおもな欧州諸国で20万円以上となっている。
費目別に旅行消費額をみると、2014年は「買い物代」が1兆4539億円(構成比41.8%)で首位。続いて、「宿泊費」は8974億円(構成比25.8%)、「飲食代」が6420億円(構成比18.5%)と続いた。買い物代は前年の7146億円から倍増となり、シェアも増加。そのうち、中国の買い物代は8089億円におよび、旅行消費額の大幅な伸びをけん引する状況が明らかになっている。
資料)観光庁報道資料より